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故人

 GW初日。ずっとずっと行きたかった中学の同級生のお墓参りに行ってきました。

 彼はYくん。東日本大震災で被災し、避難する途中でおばあさんを助けようとし、そのまま亡くなりました。

 

 それを聞いたとき、全然信じられなくて。血の気が引くようなショックを受けました。

 悲しいというより、信じられないという気持ちが大きかったです。

 

 

 それからです。不思議なことに、時々Yくんが夢に出てくるようになりました。

 夢の内容は、いつも同じ。

「Yくん、生きていたんだね!よかった!」

と私が喜び、Yくんが中学生のままふっと笑う。

 目が覚めると、Yくんに会えた喜びで嬉しいのと、夢なのか現実なのか分からないようなそんな感覚。

 そして不思議なことに、Yくんが夢に出てきてくれるのは私が落ち込んでいるとき。

 まるで元気づけてくれるかのように、出てきてくれるんです。

 

 この数年間、Yくんに何度救われたか分かりません。

 本当に苦しいときに、いつも助けてくれました。

 

 

 そんなYくんのお墓参りに、今回行くことができたのは、Yくんの親友、Mさんのおかげです。

 

 

 インターネットでたまたま存在を知ったMさんに、ものすごい勇気を出し、お手紙を書きました。

 1か月後、お返事がきたとき、私は手紙を手にしただけで泣いてしまいました。

 そして、そのA4サイズ1枚にパソコンで書かれたお手紙から…Mさんの深い深い悲しみと自責の念が伝わり、涙が止まりませんでした。

 

 

 自分が同じ職場に誘ったから、Yくんが亡くなってしまったのではないか?という自責の念。

 それに対して、私はなんと言葉をかけていいのか…、分かりませんでした…。

 

 

 そして今日。Yくんのお墓の前に行って、「やっと来たよ」と声をかける前に、涙が次々と溢れてきました。

 やっと会えた喜びの涙なのか、Yくんが本当に亡くなってしまったという現実に直面しての涙なのか、自分でも分かりません。ただただ涙があふれてきました。

 

 

 そんな私をYくんはどんな風に思って見ていたんでしょうか?

 あの笑顔で見ていたのかな…。

 

 

 また来るねという前に、Yくんにお願いしてきました。

「最近、私は落ち着いているから大丈夫だよ。代わりにMさんの夢に出てあげて。責めないでいいよって言ってあげて。一緒にいた時間、楽しかったよって言ってあげて。」

 

 

 いつか、Yくんのお墓の前で、Mさんと一緒に『3人で』笑いながら話せたら…と思っています。

 時間がかかるかもしれないけれど…私の夢です。

 

 

 今、もし、大切な人を失って悲しみの中にいる人がいたら…。

 前を向くまでには、長い長い時間がかかるかもしれません。

 

 でも、いつか。ちょっとでも前を向けるようになったら、その大切な人が自分に遺してくれたものに目を向け、それを大切にしてほしい。

 あなたが大切に想っていた人だから、きっと悲しみだけじゃなくて、あなたがその後の人生も歩いていけるような宝物を遺してくれているはず、そう私は思うんです。

 それに気が付いたら、きっと喜んでくれるんじゃないのかな。そんなことを今日、考えました。